1月29日(土)
これまでにどんな本を読んできたのか、これから先どんな本を読んでくの
か・・・。 朝日カルチャーセンターで荒川洋治さんのお話を聞くたびにこれまで
の、そしてこれからの自分の読書について考えさせられます。
もともと詩人の荒川洋治さんの文学講座、今開講されているのは「心に残る
文学作品」。毎回とても内容が濃く大変勉強になります。荒川さんの読書量、知
識の深さにはいつも圧倒され、本当に文学がお好き、本と共に歩んでいる方
だと憧れに近いまなざしでお話を聞いています。わたしよりも7年先輩に
なるのですが、どんな文学青年だったのかしら、と学生のころの姿まで
お話から見えてくるような気がします。
受講しているわたしは、と言えば本が好きで自分なりに読んできたつもりです
が、そのわりに文学の知識も浅く荒川さんのお話を聞くたびに恥ずかしくなり、
こんな状態でお話を聞くのは失礼か、と思ってしまうほどです。
ついこの間の講座では「議論、論争」に視点をおいて昨年出た荒川洋治さん
の注目本を紹介してくださいました。プラトン『プロタゴラス―あるソフィストとの
対話』、トーマス・マン『トー二オ・クレーガ-』、この新訳本2作品を中
心にしたお話でした。 「やっぱりね、読んでおかなければならない本というもの
がありますね、それを読んだか読まないかで、人生が全く違ってしまう、
そういう作品があるんですね。」 今更そんなこと言われても・・・、でも
今からでも遅くないか・・・。翌日わたしは本屋さんへ行き、講座で紹介
された作品を買い、今電車の中でひたすら読んでいます。新聞や雑誌の
書評以上に説得力のある読書についての指針、情報を得られるこの
講座は今わたしの大きな楽しみの一つです。
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