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5月28日(土)

 当初3月13日に予定されていた第2回JBBY賞授与式が昨日日本出版クラブ

会館で開かれました。2年に一度の国際アンデルセン大賞の日本からの

候補、今回は谷川俊太郎さんと林明子さん、各国が自国で出版された児童書

のうち外国の子どもたちに読んでもらいたい作品を選ぶJBBYオナーリストの

3作品は『フュージョン』(濱野京子作)、『うしお』(伊藤秀男作)、『ダイドーと

父ちゃん』(こだまともこ訳、エイキン作)、JBBY障害児図書資料センターの

バリアフリー図書『おこだでませんように』(くすのきしげのり文)、ブラチスラバ

世界絵本原画展金牌『ぼくがうまれた音』(近藤等則文・智内兄助絵)。受賞

メンバーがズラリと前に並びそれぞれご挨拶。一目見てお顔がわかったのは、

谷川俊太郎さんだけでした。絵本ではもうすっかりおなじみ、大好きな林明子

さんは実物も絵本の中の少女のような方でした。『ぼくがうまれた音』の智内

兄助さんともお話することができました。去年平塚で開かれたブラチスラバ展

でその作品を目にし、本当にガーンと衝撃を受け、その場で絵本一冊を読み切

しまったこと、自転車の出てくるページの原画が印象的だったことなどをお伝え

しました。智内さんはいかにも画家、という雰囲気、もちろん素敵な雰囲気

そして穏やかで優しい感じの方でした。

  会場には受賞者以外に児童文学に関わるたくさんの方がいらしていて、

広松由希子さんの姿もあって、来年春に予定しているセンダック展開催の折の

講演会の講師のことをご相談したら、今回の受賞者、こだまともこさんは

冨山房で初めて出したゾロトウ作・センダック絵の『うさぎさんてつだってほしいの』

の訳者でいらっしゃるのでこだまさんにお願いしたらどうかというご意見をいただ

き早速目の前のこだまさんのところへ。実現するかどうかはお楽しみに。

会場では他に教育テレビの”ざわざわもりのがんこちゃん”でおなじみの末吉暁

子さんともお話ができ、またうち図書館に来ていただく機会があるといいなぁ。

実現するように頑張らなくちゃ。

 とっても楽しいひと時でした。

5月21日(土)

 先日、平塚市美術館で開催されている開館20周年記念企画展「画家たちの

二十歳の原点」を友人と見に行きました。すでに行ってきたという人たちから

「よかった。」という声は聞いていましたが、確かに「よかった!」

芸術を目指す若いエネルギー、それが画面いっぱいに爆発していたり、静かに

内側に秘められていたり、二十歳前後だった作家たちが絵画に、人生に

高い志を持って立ち向かっていった様子が伝わってきました。こういう若い時代

があってこそのそれぞれのその後なのだとうなずきながら見て回りました。

 大学で毎回本の紹介をしていますが、今回はこの展覧会の紹介に引き続き

高野悦子さんの『二十歳の原点』を取り上げました。昔、読みました。でも

手許に本が見当たらず、大学へ行く前に紀伊國屋へ寄って新潮文庫を買い

ました。電車の中で帯や後ろの解説、中身をぱらぱらと眺めました。今大学生

を前にして講義をしている自分もかつては女子大生だったんだ、高野悦子さん

のよう生きること、自分のあり方について激しく悩みはしなかったけれど、確か

に同じような20歳の自分がかつて存在したんだ、と当り前のことが何だか不思

議に感じられました。そして目の前の学生がいつも以上に眩しく見え、若いとい

うことへの羨ましさ、憧れの気持ちも吹きあがりました。でもそういうことを感じる

瞬間が自分の中で持てることが幸せなのですね、きっと。

5月8日(日)

あっという間に連休も終わろうとしています。ここ数年遠出をすることもなく、在

宅中心、もっぱら普段の家事の積み残しの穴埋め、衣替えなどに費やすゴール

デンウィークです。お休みを読書三昧で、などという人もいるのでしょうけれど、

そんなことは夢のまた夢。誰にも邪魔されずに本を広げて物語の世界に没頭し

たり、いつの間にかウトウトしたり、なんていう贅沢な時間は皆無です。そんなこ

ことができたのは学生時代のこと。気がつけば読書はもっぱら移動中の電車の

中が当たり前になっていました。でも最近は電車も節電のため暗くて読書の空

間ではなくなってきていて本を読む時間がますます減少気味。

 さて、平塚の図書館は現在空調と照明器具の交換工事で閉館中です。昨日

土曜日、空調工事が一段落で館内ももとの状態にもどりましたけれど、次は照

明器具の全面交換の工事に入るため、またまた本も家具もビニールシートに覆

われてしばらくは何もできない状況になる予定です。でも照明器具が新しくなる

と館内は今までよりも明るくなりそうですし、蛍光灯は本にも優しい美術館等で

も使用されているものをつけます。開館までもうしばらくお待ちください。

 私は本も読まない連休でしたが、映画を二本見ました。一本は娘たちが

小さい時から必ず連休中に見ている「名探偵コナン」もう15話?毎年一作ずつ

公開されて来ていますから、もう15年見ていることになります。私たちは15年間

成長している(トシをとっている)のに映像の中のコナンはいつまでたっても小学

校1年生、ランちゃんたちは高校生のまま、というのも考えてみれば不思議な感

じです。

 もう一本は「塔の上のラプンツェル」原作はグリム童話、ディズニーバージョン

は元のお話とは設定も筋もちょっと(かなり?)違っていますが、なんともさわや

かな仕上がりになっていたように思います。久々に見た楽しいディズニー映画で

した。グリムの原作を読み直してみようと思いますが、次に長時間電車に乗る

のはいつだっけ? 

 さぁ、明日からいつもどおりの毎日、もう夏休み、海の日の連休までは特別な

お休みもなく突っ走る毎日です。頑張らなくちゃ。