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3月29日(火)

  先週国会図書館関西館(英語表記Kansai-kan of the National Diet

Libarary)を訪ねました。1982年からこの関西館プロジェクトが立ち上げられ設

立準備が始まりました。20年の時間をかけての構想の後2002年10月、関西

文化学術研究都市(京都、大阪、奈良)に位置する京都相楽郡にオープンした

国立図書館です。

 京都から近鉄に乗り急行で約30分新祝園駅下車、それからバスで約10分

国会図書館前に到着します。祝園は「ほうその」と読むのですね。

 先輩、同期、後輩、とよく知っているスタッフも何人かいるので予め

 見学に行きたいと連絡をしておきました。総務課が担当するガイドツアー

という館内参観もあり、たった一人、そして元職員の私もそのツアーコースを体

験しました。とにかく広い、贅沢な空間、というのが第一印象です。こんなところ

で一日、本や資料と向き合っていたら、勉強、研究ははかどらずにはいられな

いよね、という感じです。4,500㎡、約350席の閲覧室、と数字を言われても

ピンときませんけれど、自然採光もふんだんに取り入れられ、緑もいっぱい、

恵まれた環境が用意されています。一日の利用者数を尋ねると250名くらいは

いるそうです。一般の図書館と違って研究機関として利用される図書館ですか

らその数が多いのか少ないのか判断が難しいのですが、広いせいか利

用者の姿もまばら、こんなに席が開いていてもったいない、と思わず一般人の

感想を口にしてしまいました。パンフレットの数字を紹介すると、施設概要の欄

には規模:地上4階地下4階建、延床面積:59,500㎡、収蔵能力600万冊とあ

り、これは現在の第一期のもので今後の全体計画としては延床面積165,000

平方メートル、収蔵能力2,000万冊とか。それでもあと50年くらいでまた書庫

はいっぱいになるらしいですが・・・。これは今後の出版物の形態がどの程度変

化して行くのかにもよるところですね。

 東京の永田町にある本館しか知らず、辞めてからももう15年以上経っている

私はいくら元職員といってもその業務システム、利用システム、規模の大き

さに驚くばかりでした。この4月からこの関西館の館長職に就くのが同期の

Yさんと聞きまた驚いたり・・・。東京本館に比べると街全体も図書館内ものんび

りゆったりで、関西という感覚もあまり強くなく、週末は京都奈良の文化に

触れられるし、在職していたら異動希望出していたかもしれないな、と

好印象の関西館でした。

3月22日(火)

  今日は火曜日というのに家にいるのは何だか変な感じがして、曜日と日付

を確認しようとカレンダーを何回も見上げました。今日も緊急地震速報が流れ、

余震を感じる一日でした。朝から予定されていた計画停電は中止となり、久し

ぶりに買出しにでかけ、牛乳も納豆も手に入れ大満足で帰宅。近くのガソリンス

タンドの混み方もそれほどではなかったように思います。車をできるだけ運転し

ないようにしているので私の車はまだまだ満タンですが、ヤレヤレです。

 明日は国会図書館関西館見学のため、早朝「のぞみ」に乗って京都から

奈良へ。私が在職していたころはまだ関西館の建設計画中で上野や

国会分館のほかはほとんどの職員が永田町勤務でしたが、今は関西への

転勤というもあり、この4月の人事で異動することになったと後輩からつい先日

連絡がありました。学園都市の一角にあるという関西館、一体どんなところなの

か、興味津々。4月からの大学での講義を前にやっぱり元職員としてはしっかり

見学しておこうと出かけていきます。その報告はまた後日。

3月19日(土)

 春休み前の3連休初日、今日は計画停電が実施されない、というお知らせに

私は何だか心も身体も解放され、街を歩く人たちの表情も明るいような気がした

一日でした。地震の被害からこんなに遠くにいる私が計画停電の中止だけで

窮屈さからの解放感をこれほど感じるのですから、被災地の方たちのことを思う

と心が痛みます。

 この一週間、車の運転を極力避け、歩けるところへは歩いて

行く、無駄な買い物はしない、不必要な電気は使わない、という毎日

を過ごすようになりました。環境にも健康にも家計にもとてもよいこの暮らし方

は今回の大地震がなければ実践しようとしなかったのでは、と考えれば考える

ほどこれまでの自分たちの生活のあり方を反省します。

  さて今日は本当ならうちの図書館では春の企画「こどももおとなも

いっしょに科学」が行われるはずでしたが、中止延期と決め、静かな

土曜の午後。計画停電や交通事情を鑑みうちの図書館も3月を休館

とすることにしました。いつもご利用くださる来館者のみなさん、ご迷惑を

おかけしますがご了承ください。

 今日はお雛様の片付けや、しばらくお休みするための事務処理をしていると、

Rくん、Kくん兄弟とお父さん、お母さんが夕方来館。手作りのお菓子と

手作りのフォトレター(こういう言葉あるのかな?)をプレゼントされてもう

大感激しました。4月から幼稚園のRくんも参加して作ってくれたというブタさん

の形をしたかわいいクッキーにはまいりました。こんなかわいい坊やから

こんなかわいいプレゼントで、再びホワイトデーになるとは・・・。ありがとう

Rくん、そしてご両親。しばらくお休みするので会えないね。弟のKくん、

今度来館の時にはもっともっと新しいことができるようになっているよね、きっと。

そうそう、もっと早い時間にはSくんのお母さんが「地震は大丈夫でしたか?」

と訪ねて来てくださいました。みなさんの温かさがとても嬉しい一日でした。

 2週間ほど休館にしますけれど、ブログや本の紹介は更新して行きたいと

思っていますので、HPをのぞいてみてください。

3月15日(火)

 今日は平塚の図書館は臨時休館でした。

 平塚までの交通手段が・・・。電車は不通区間にぶつかり、ガソリンの確保も

 難しく、急遽お休みとなりました。来館なさった方もいらしたのかも

しれません。ご迷惑をおかけしました。また19日に開催予定の講座「こどももお

となもいっしょに科学」は延期することにいたしました。このような交通

事情、定まらない計画停電の中で無理に開催するよりも落ち着いてから

安心した環境の中で楽しく行いたいということでの決定です。こちらも

ご迷惑をおかけしますがどうぞご了承ください。

 突如一日在宅することになった今日、私の住む座間市でも3時間

の停電があり、すぐ近くの大きな交差点では信号機が作動しなくなり、

警察官のホイッスルが響いていました。電気をつけない静まりかえった時間

を過ごすことなど普段ないせいか、娘たちと不思議な感じだね、と話

しながら、何もできずにお昼寝タイム。娘といっしょにお昼寝なんて、

何年ぶり??それも娘はドーンと大きいプレ大学生と高校生です。それこそ不

思議な感じでした。

  テレビはどのチャンネルも大震災、原発の話題ですがコマーシャルにも

配慮がなされているよう。上の娘が「見て見て、このコマーシャル。

ママが大好きでしょ。」と私を呼びました。『読めばあなたの知層になる』・・・画

面には高く積み重なる本に梯子をかけて上っていく若者の姿があります。(財)

文字・活字文化推進機構のコマーシャル、今までこんなコマーシャルなかったな

ぁとちょっと嬉しくなりながら、また一方今回の地震被災地の人たちにゆっくり読

書をする時間が来るのはいつのことなのだろうか・・・そんなことを思いながら

テレビの映像を眺めています。

3月12日(土)

 昨日は茂木健一郎さんの講座があり新宿へいくつもりでした。

19日のおはなし会のための本も注文していたので久しぶりに紀伊國屋書店

で新しい絵本を見て回ろうと楽しみに出かける予定でした。3時8分の電車

に乗ろうと駅前の駐車場に車を置くと、目の前の小田急線のホームから

何やら大きな声の構内放送。改札へ行くと「大地震の影響で・・」と繰り返し

ているのですが、私には何のことかさっぱりわかりません。車を運転中

地震に全く気付かなかったのです。余震もひどかったのですぐに家に引き返し

テレビをつけてパソコンも開きました。ところが家の電話、パソコンのネットが

不通です。あわてました。でもテレビに流れるリアルタイムの津波の映像に

本当のことなのか、と唖然とし、電話やネットが使えないくらいどうということな

いじゃない、という気持ちに。テレビから伝わるその様子はアメリカの

9.11以上にショッキングなものでした。

 明日私も座談会に参加するはずの大崎で開かれる「子どもの本の日」フェステ

ィバルも中止という連絡が入りました。

 今日は図書館開館日、平塚の地震はどうだったのか、本が床に散乱している

のかしら、花瓶が倒れて水浸しかしら、と心配してドアを開けるとお雛さまが定

位置にきちんと納まって「大丈夫でしたよ」と微笑んでいるようでなんだかホッ。

図書館の中を一回りしていると、この図書館を施工した鹿島建設の方から地震

で被害がなかったかとの問い合わせが3人の方から別々にあり恐縮しました。

  地震は大丈夫だったのですが、今夜は恩師のお通夜です。先日介護施設を

お訪ねした先生の訃報が昨日の地震の直後入ってきました。

 自然災害を目の当たりにしたり、親しい方の死に接すると普段当り前と思って

過ごしていることがとても幸せに感じるものですね。今日は図書館も早めに

閉じてお通夜に向かいます。

3月7日(火)

冬に逆戻りのような昨日のお天気は一体何だったのだろう、と春めいた日差し

を浴びながら、図書館のカウンターで仕事中です。

 昨日は地元のFM放送湘南ナパサに出演のため、電車で早めに平塚へ

来ました。19日の企画のことを中心にお話をし、パーソナリティーの山田さんに

今後の予定を聞かれ、来年度の計画、早く出さなくちゃ、教育委員会への

提出も月末までだったと思い出しました。今年度は昨年度より活動の場が広が

り図書館の存在も認識され始めたように思います。それはとても嬉しいことです

が来年は今年以上に、と欲がでたり周りからの期待が大きくなると、それはそ

れで大変です。今年度は展示会、講演会、銀行との共同企画、など

バラエティに富んだ内容の活動ができたのでは・・・ともう一年を振り返る

時期になったのですね。

  さて昨日は霙交じりの寒い中、夏に開催した「手作り絵本展」でお世話にな

った魚拓作家の宮本紅魚さんと世田谷のお寿司やさんへ。お店が道

路拡張工事にひっかかり昨秋新しい場所で再スタートをきられたそのお寿司や

さんに宮本さんに制作をお願いした魚拓をお届しながら、魚拓の生みの親であ

る宮本さんと一緒に久しぶりに美味しいお寿司を食べることができました。

カウンターの向こう側で御主人が次から次へ生きのいいお魚をまな板の上に

並べます。その度にみんなで覗きこみ、ワァーと歓声をあげるわたしたち。

宮本さんは「これは色を出すのが難しいのよね」とか「表面がザラザラしている

から・・」とかこれから自分の口に入るお魚を前にしても魚拓作家の目で

魚たちを見ています。宮本さんはこれまでどのくらいたくさんのお魚と出会ってき

たのでしょう。一匹一匹との出会いは印象的で忘れらず、作品が出来上がって

も、さよならできないの、と冷凍庫はお魚でいっっぱいらしい様子。(それじゃあ

今月末のお引越しの支度は大変でしょう、宮本さん・・・) それでも

だからと言ってお魚がかわいそうで食べられない、という訳ではない宮本さん

は自然体でいいな、と思います。 まな板の上のお魚、お皿の上で姿を

変えたお魚と宮本さんの様子を交互に見ているのも楽しかったです。もちろん

お寿司は最高のお味でした。

3月5日(土)

 二週間後に予定している、春の企画「子どももおとなもいっしょに科学!」

この企画が決まったのが先月後半ということもあって、まだまだこれから

みなさんにお知らせしたり、宣伝したり、とチラシの郵送作業も終わっていなく

て、どのくらい集まってくれるかな、とちょっと心配しています。夏の「銀行探検」

の時と同様、三菱東京UFJ銀行の協力による開催です。当日はTBSの

撮影も入るということで、なおさら参加者の数が気になります・・・。先日講師の

近藤先生が「海岸で砂集めて作ってみたよ。」とペットボトルで作った砂時計を

持って来館。今日銀行からも打ち合わせに来ていただき準備は着々と進んで

います。おはなし会で読む本はこれからみんなで相談します。環境をテーマにし

ている本、というと『木』や『水』についてのものが多いような気がします。

まだ時間があるので少し違った方向のもの、これからまた本屋さんで見つけら

れるかな。とわたしはいつものようにのんきに構えていますがカレンダーを見れ

ばあと2週間、もうちょっと焦らなくちゃね。とにかくみなさん来てください。

面白いはずです。子どもも大人も、いっしょにどうぞ。

 この企画の前に本についての大きなお仕事が夕べ入って来ました。これは来

週日曜日のことなので、まずはその準備。その報告はまた改めて。

3月1日(火)

 今日から3月、というのにまた寒さが戻ってきた感じですが、

図書館には明るく元気な女の子とブタくんがやって来ました。

お願いしていたオリジナルマリオネットが完成しました。女の子は

大きな赤い本を開いて読書中。これからこの図書館でいっぱい本を

読むぞ、と言っているようです。ブタくんの方はお転婆娘のお守役?監視役?

本は好きなのかなぁ。とりあえず「三匹のこぶた」の絵本を前に置いておいてあ

げようかな。「ブタ」が登場する絵本ならたくさんあるもの。ブタくん、選り取り見

取りで読めるよ、仲間がいっぱいいるから淋しくもないよ。

  これからマリオネットの操り方を少し研究しなければ、ネ。

制作者のNさんから鏡の前で練習するといいですよ、と言われました。Nさんの

手に渡ると女の子もブタくんも命が吹き込まれたようにスムーズに動きます。

さすがに生みの親は違います。女の子にもブタくんにもまだ名前がついていま

せん。いい名前が浮かんだ方はどうぞお知らせください。でもその前に実物を

見に来なくちゃ!!