
本のしょうかい

『旅する風』
新宮 晋 作
BL出版
さあ、本を開いて風と一緒に旅に出ましょう。
はじめは朝の森、生き物たちは元気に目を覚まし、風が通り抜けると木々の葉っぱがコーラスでこたえます。
牧場の上を通ると牛がさわやかな風が気持ちいいよ、というように空を見上げてくれます。
砂漠で風がひと吹きすれば、砂は風の思うままの模様を作り上げます。風はまるで芸術家。その砂の上をラクダに乗って人がゆっくり進んでいきます。
海ではヨットの進行を後押しし、イルカと一緒に遊んだり、渡り鳥とすれ違ったり・・・。風の旅はまだまだ続きます
造形作家の新宮晋さんによるポップアップ仕掛け絵本、いろいろな角度から眺めると平面では気づかなかった発見があります。
どのページからも風の音、そして自然と風との会話が聞こえてきそうな美しい作品です。ゆっくり時間をかけてどうぞ。