
本のしょうかい

『わたしのちいさないもうと』
みうらとも 文・絵
岩波書店
ひとりっこの女の子が考えます。もしもわたしに妹がいたら・・・。
自分にそっくりの小さな妹がまず一人。そうしたら積み木やかくれんぼ、ソファで一緒に飛び跳ねて遊べます。お母さん手作りのおいしいカップケーキを仲良く分けっこもできます。
女の子はもっとたくさんの妹がいたら、と考えてみます。
カップケーキの取り分が少なくなってしまうけど、みんなで食べるともっとおいしいはず、と思います。
そしてもっともっと妹がいたらと、自分に似た妹の数がどんどん増えていき画面は小さい女の子でいっぱい。
女の子は想像します。
女の子の毛布は小さいけれど、みんなでぴったりくっつけばあったかいはずだし、電車ごっこでは自分が運転手さんになってみんなを引っ張っていくんだ、と。先頭に立つのはやっぱりお姉ちゃんの役目です。
こんなふうにたくさんの妹がいたら、きっと楽しいに違いない、と女の子の夢が広がっていきます。
でも現実には妹はいないのだと気づいてちょっとしょんぼりする女の子。でも大丈夫、ひとりっ子だっていいことあるんだから・・・。
よく似た可愛らしい女の子(妹)が裏表紙からにぎやかに登場して楽しい雰囲気があふれる絵本です。
おそろいの黒いワンピ―スがみんなとってもよく似合っています!全体の色使いもステキな絵本です。