こんな本 あんな本

本のしょうかい

ひみつのひきだしあけたの表紙画像

『ひみつのひきだし あけた?』
あまんきみこ 作  やまわきゆりこ 絵

PHP研究所

ある木曜日のこと、押し入れのすみっこからさくらいろの毛糸玉が出てきました。「なんていい色、わたしにぴったり」とチイばあちゃんはベレー帽を編みたいと思います。

ベレー帽を編むにはかぎ針がいります。どこにしまってあったっけ? チイばあちゃんはねこのとらたとかぎ針を探し始めました。

チイばあちゃんはなんでも机の一番下の引き出しにしまい込む癖があります。とらたにあの引き出しの奥の奥まで探したのかと聞かれ、もう一度その引き出しの取っ手を引っぱってみました。

とらたも机の上から引き出しの中を覗き込んでいます。かいがら、かせき、 動かない時計、きれいな小石、千代紙、包装紙・・・。いろいろなものがしまい込んでいることに自分でもびっくりしたチイばあちゃん。

引き出しは引っ張れば引っ張るほどするすると出てきて、ながーい箱のようになりました。中にはチイばあちゃんも忘れていたお気に入りがいっぱい入っていますが、まだかぎ針は見つかりません。

どんどん伸びる引き出し、これは魔法の引き出しでしょうか。とうとう壁にぶつかりました。チイばあちゃんはそれなら、と壁をくりぬきました。

引き出しは庭を突っ切り、よもぎのはらまで伸びました。のはらで遊んでいた子どもたちも集まってきました。

そうしておうちの中からとらたの声がしました。「あったよう、おくのおくにあったよう!」

さて、そのあと、引き出しはどうなった?壁にあけた穴はどうなった?木曜日、かぎ針探しのおかげでとっても幸せなことがたくさんおこりました、チイばあちゃんにもとらたにも子どもたちにも。

あまんさんのほのぼのとしたお話と山脇さんの描くおなじみの愛らしい絵が本当にぴったり一つになって、読者の心も幸せに・・・。PHP「にこにこえほん」シリーズの中の一冊です。

矢印バックナンバー

▲このページのトップへ