本のしょうかい
『りんご だんだん』
小川忠博 文・写真
あすなろ書房
カメラマンの小川忠博さんがリンゴの1年を追いかけた写真絵本です。
驚くのはリンゴの木の1年ではなくリンゴの実の1年の記録というところです。
白いお皿の上にリンゴが一つ。はじめはつるつる、つやつやでおいしそうなリンゴです。
89日め、119日め、151日め、リンゴはだんだんしわしわになりました。
207日め、リンゴはぱんぱんになり、中から果汁が噴出しました。220日めにはしなしなになって、ぐんにゃりしたのは227日め、233日めにはリンゴの表面はまるで爬虫類の表皮のように変貌しました。
これは本当にリンゴなのか、リンゴだったのか・・・。それからも時間はどんどん経過し、290日めに「にょろ」と現れたのは・・・。
そしてリンゴ346日め、最後はどうなったのでしょうか。
小川さんがこっそり食器棚にしまっておいたリンゴ、20個は原形をとどめずに朽ちて行ったそうです。一つだけ、奇跡の足跡を残したリンゴの様子を私たちも小川さんの写真を通してじっくり観察してみましょう。
自然ってすごい!