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本のしょうかい

ネコのみちの表紙画像

『ネコのみち』
うちむらたかし 作

クレヨンハウス

仲良しのイヌ三匹が集まって、さて今日は何して遊ぶ?と相談していると、一匹のネコが木のしげみの中へ消えて行くのが見えました。

一体どこへ行くんだろう。おもしろい場所が待っているかもしれない、と三匹はネコの後をついていくことにします。

ネコはいろいろなおうちの細い塀の上を身軽に楽しそうに進んでいきます。塀の上など歩いたことのないイヌたちは足を何回も踏み外しそうになりながらも、遅れないようにネコの後をそおっとついて行きます。

塀の上から一軒一軒おうちをのぞいてみると、住人の動物たちはそれぞれいろいろなことに夢中になっている最中です。

塀にもいろいろな種類があり、その塀に囲まれているおうちの中にはいろいろな暮らしがあるんだな、とイヌと一緒に眺めながら進んでいくのがとても楽しい絵本です。

登場する動物たちの表情やしぐさがちょっととぼけていて優しくてのんびりしていて何だか心がほわんとします。

付録についている「ネコのみち」マップのハガキには一匹プラス3匹が通った「ネコのみち」全体が示されています。ずいぶん遠くまで行ったと思っていたら、なぁんだ、こんな狭い一角をグルリとまわっていたのだな、とは人間目線。

それではもう一回、と再び本を開いて「ネコのみち」のおさらいしながら、塀の上を4匹と一緒に最初からまた歩きたくなってくる、そんな一冊です。

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