本のしょうかい
『るすばんをしたオルリック』
デイビッド・マッキ― 文・絵 はら しょう 訳
アリス館
おかみさんと赤ちゃんと田舎に暮らすオルリックさんはちょっと意地悪でちょっとわがままなだんなさんです。
いつもふきげんなオルリックさん、ある日草刈りから帰ってくると不平不満が爆発します。おかみさんの仕事にくらべて自分はどんなにつらい仕事をしているか、ともんくばかりです。
そこでおかみさんが提案しました。「わたしがまきばへでかけていって、おまえさんがうちであかんぼうのおもりをしたっていいんだよ。」
おかみさんはいつも家でのんびりのんきに過ごしていると思っているオルリックさんは大喜びしました。さて、オルリックさんは本当にのんびりのんきな一日を過ごせるのでしょうか。
おっちょこちょいで考え無しの行動をとるオルリックさんを待っていたのは読者も想像できないようなドタバタ、大騒ぎの一日だったのです。
そんなお父さんの振る舞いなどまったく気にかけず、大人しくいい子にしている赤ちゃん、そして頼りになるしっかり者のおかみさんの姿が印象的です。
オルリックさん、隣の芝生ばかりみていてもいいことありませんね。
ノルウェイの民話をデビット・マッキーさんが楽しい絵本に仕上げています。