本のしょうかい
『あめふりうります』
平田昌広 文 野村たかあき 絵・原案
講談社
お話の主人公はねっからのぐうたらねこ、名前はねこきち。今日も朝からだらだらとひなたぼっこしています。
「ねこが顔を洗うと雨がふる」という言い伝えがありますが、そんなことは自分とは関係ないとずいぶん長い間顔も洗っていないぐうたらねこきち。
すると、何やら話し声が聞こえてきました。それは畑に雨が降らず困っている二匹のたぬきの会話です。
何とたぬきは雨がお金で買えるのならいくらだしてもいい、といっているではありませんか。
そこでねこきちはいいことを思いつきました。さっそく「あめふりうります」という看板を作って商売を始めたのです。自分が顔を洗えばかんたんにお金儲けができるなんて、最高!と。
お客さんは次から次へとやって来てその度にねこきちはかおをごしごし。ところがある日・・・。
お話はねこきちが「ねこのて かします」という看板を出すところで終わります。一体何が起こったのでしょうか。
それにしてものんきなねこきち、うらやましいかぎりです。
野村たかあきさんの描くねこきちの姿、表情がお話の楽しさを誘います。