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かあちゃんのジャガイモばたけの表紙画像

『かあちゃんのジャガイモばたけ』
アニタ・ローベル 作  まつかわまゆみ 訳

評論社

かあちゃんは東の国と西の国の真ん中の谷でジャガイモと家畜を育てて暮らしていました。かあちゃんには2人の息子がいます。

ある日二つの国の間に戦争が起こり、かあちゃんは息子と畑や家畜を守るために畑の周りに高い塀をめぐらせます。戦争を知らずに3人はジャガイモを育て食べて幸せに暮らしていました。

ところが、大きくなった息子たちはやがて塀の外の様子に興味を持ち、ジャガイモなんか作っていられないと、それぞれ東と西の国に分かれて出て行きました。

兵士として出世した2人は敵味方になってしまいます。両国の激しい戦いが続き食べ物が無くなった時、2人が目指したのはかあちゃんのいる塀に囲まれたジャガイモ畑でした。

食べ物をめぐっての争いは一層すさまじいものになりました。そこでかあちゃんのとった行動とは・・・。

いつの時も子どもを守ろうとするかあちゃんの姿に心が揺さぶられ、アニタ・ローベルさんの平和への願いが伝わってきます。

原題は『POTATOES,POTATOES』、日本では『ジャガイモかあちゃん』(今江祥智訳、偕成社版)として出版されていましたが、50年ぶりにカラー版となって再登場しました。

アニタ・ローベルさんにはご主人のアーノルド・ローベルさんと共に人気のある素敵な作品が数多くあります。

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