
本のしょうかい

『きになる』
おおなり修司 文 広瀬克也 絵
絵本館
気になる、気になる。入学式で気になるのは校長先生のお話よりも前に並んでいる怖そうな先生のこと。
音楽の時間に気になるのはリコーダーの演奏よりも壁に飾られたバッハの肖像画の髪型。体育の時間、図工の時間・・・どの科目の時も肝心な勉強よりも気になることがぼくにはたくさんある。
参観日には自分のお母さんよりもきれいなお母さんが気になるし、テストが返ってきた時は点数よりもお母さんの怒った顔が気になる。
ここに登場する「きになること」は作者のおおなりさんが小学生のころ学校で気になっていたことだとか。
子どもの頃のたわいもない「気になること」が懐かしくとっても可愛らしい!
入学式の場面で始まって卒業式の場面で終わるという流れもなかなかよくて・・・。
広瀬さんの絵が楽しい内容を一層楽しくしてくれています。
「そうそう」「そうだった」とうなずきながらみんなで読みましょう。