
本のしょうかい

『ねこはまいにちいそがしい』
ジョー・ウィリアムソン 作 いちだいづみ 訳
徳間書店
主人公のねこくん、「あのひとたち、ぼくがいないとだめなんだ。ぼくは毎日とっても忙しい・・・」と言っています。さてどんなふうに忙しいのかのぞいてみましょう。
ねこくんの一日はまず寝ている家族を起こすことから始まります。
一番小さいあかちゃんは起こさなくても大丈夫、ねこくんが声をかける前にベビーベッドの中でちゃんと起きています。ふたごの子どもたちも体の上を歩くだけでオッケー、手こずるのは大きい人たちのようです。
次はみんなが朝ごはんをきちんとたべているかどうか、ねこくんは特等席で見ていてあげます。
その後はちょっと自分の時間、ツメをといだり毛づくろいをしたり。
窓から外を見張っているとゆうびん屋さんがやってきました。今日は大きな箱が届いて、ねこくん興味しんしんです。中身よりも箱が気になるみたいですよ。この箱を使ってどうやって遊ぼうか・・・。
ねこくん、遊んでいる場合ではありません。まだまだねこくんの手を借りたいよ、とねこくんの登場を家族は待っているのでは。
ほら、おばあちゃんの編み物のお手伝いだってできる、はずが・・・。
ねこくん、きみの毎日は本当に忙しそう。きみのおかげで家族のみんなは助かっている、というより一日中楽しい騒ぎをプレゼントされているっていう感じ?
ねこくん、時々でいいからうちにも来てくれないかなぁ。ますます忙しくなっちゃうよ、と断られてしまうのかな。そう言いながらもきみがそうっとうちに忍び込んで来てくれていたらうれしい!大歓迎!
ウィリアムソンさんが描くユーモラスなねこの一日。英語の原題は『CAT IN ABOX』です。
この絵本、おうちのねこちゃんを膝の上に乗せて読んであげる、なんていうのはいかがですか。