こんな本 あんな本

本のしょうかい

なんにもせんにんの表紙画像

『なんにもせんにん』
唯野元弘 文  石川えりこ 絵

すずき出版

むかし、ある村に遊んでばかりいて、ちっとも仕事をしない若者がいました。

今日もぶらぶらしていると道ばたでちいさなつぼを見つけた若者。

何だろうとのぞいてみると、中にいたのは「なんにもせんにん」と名乗る小さな小さな男でした。その男は遊んでいる人が大好き、自分を家に連れて行ってほしいと若者に頼みます。そこで一緒に家に帰りました。

さて、若者は相変わらずなまけもの、次の日も遊んで帰ってきました、すると家の中に見たこともない太った男が気持ちよさそうに寝転がっていました。つぼに入っていた小さな男が留守の間に大きくなっていたのです。

若者が遊んで帰ってくるたびに男は一段と大きくなり、とうとう体が家からはみ出すほどになりました。

困った若者が家の外で寝ていると、近所の人から稲刈りで忙しいから手伝ってほしいと頼まれます。最初はしぶしぶ働いていた若者ですが、手間賃をもらい、仕事をする喜びを感じ家へ帰ると・・・。

何にもしない「なんにもせんにん」が上手に働くことの意味を教えてくれる山口県に伝わる昔話です。

石川えりこさんが描くどんどん大きくなる「なんにもせんにん」の様子がとってもユーモラスでどこかチャーミング、楽しくお話が進んで教訓めいた感じがしないところもいいなぁ。

矢印バックナンバー

▲このページのトップへ