本のしょうかい
『だいぶつさまのうんどうかい』
苅田澄子 文 中川学 絵
アリス館
今日はほとけさまたちの運動会、お天気もよく、ほとけさまたちは雲に乗って続々と会場にやってきました。
会場は須弥山(しゅみせん)のてっぺんにあるほとけさま運動場です。
運動場を見渡すと、みろくぼさつさんがジャージ姿でラインを引きながら、久しぶりに会うあみだりょらいさんに声をかけていたり、せんじゅかんのんさん、おふどうさんをはじめ、みんな軽く体を動かしたりランニングをしています。
そこへ初めて参加のだいぶつさんがやってきました。みんなだいぶつさんを見てうさわどおりの大きさだと改めて驚きます。
さて、先ずは全員で準備体操です。1000年もすわりっぱなしのだいぶつさんは運動不足のため足がしびれているようです。
いよいよ競技がスタート。最初の玉入れで活躍するのはやっぱりせんじゅかんのんさんですね。だいぶつさんは指が太すぎて玉を上手につまめません。
まんじゅう食い競争でがんばるのはこま犬たち、だいぶつさんは大きな鼻が邪魔をしてうまくおまんじゅうに食いつくことができません。
障害物競走でも網がからみ、ダンスではどっすん、どっすんと地面をゆらし、といいところなしのだいぶつさんでしたが・・・。
苅田さんと僧侶でもあるイラストレーターの中川さんコンビが描き出すほとけさまたちの運動会に読み手も大いに盛り上がります。カバー裏にある仏像解説も圧巻です。ゆっくりお読みください。