
本のしょうかい

『とりこしふくろう』
滑川まい 作
白泉社
ある雨の夜、ふくろうのおじいちゃんは迷子になったひよこと会いました。こまった、こまった、これはたいへんだ、とふくろうじいちゃんはひよこを自分のお家へ連れて帰りました。
冷え切った体を温めなくちゃとココアやミルクを用意して、お風呂に入れて、さぁ、おやすみなさい、と一生懸命ひよこのお世話をします。
ふくろうじいちゃんは考えます。ひよこはやがて大きくなってニワトリになります。朝がとっても早いはず。さて朝が苦手な自分で大丈夫?こまった、こまった、たいへんだ。
さてさて、ひよこが寝ている間にいろいろ準備をしなければ、ととりこしふくろうじいちゃんは大忙しです。
どんな準備かというと、洋服を用意したり、病気になった時に困らないように薬箱、さびしくなった時の絵本、雨の日に退屈しないようにとお絵かきセットやトランプや・・・。転ばないように掃除もしなくちゃならないし、そうだ朝ご飯!といっているうちに朝がやってきましたよ。
そこへひよこのお母さんが迎えにきました。ちょうどいい、みんなで賑やかに朝ご飯にしましょう。
ちょっととりこしくろうが過ぎるふくろうおじいちゃんはすっかりお疲れの様子。今度はひよこさんにあやされておじいちゃんがおやちゅみです。ふくろうじいちゃん、とりこしくろうの連続ご苦労さまでした。
滑川さんの描くふくろうじいちゃんやひよこたち、部屋の様子、どれもこれもほんわかかわいらしく、絵本の中に引きずり込まれてしまいます。