本のしょうかい
『世界のあいさつ』
長新太 作 野村雅一 監修
福音館書店
人はどうしてあいさつをするのだろう。世界の人たちはどんなふうにあいさつをしているのだろう。こんな疑問を持ったおじさんが仲良しのネコをお供にあいさつの調査に出発しました。まずはおくさんと「いってまいります」「いってらっしゃい」のごあいさつをしてから・・・。
さて最初に訪ねたのは中国です。漢族の昔からのあいさつは「クンシォウ」、両手でにぎりこぶしを作り、胸に当てます。
モンゴルでは抱き合ってなつかしい相手のにおいをかぐというあいさつ。両手をあわせて舌をペロリと出して人を敬うのはチベット人です。
キスをしたり、指と指をからませてパチンと音を出したり、相手の手首をにぎったり、国や民族によってあいさつもいろいろです。
ここでは23の民族のあいさつが長新太さんの楽しい文とイラスト、時には四コママンガで紹介されていきます。帰ってきたおじさんとネコはもちろんおくさんと「ただいまかえりました」「おかえりなさい」ということばをかわしますよ。
さて、あなたはどの民族のあいさつが好きですか。みんなで一つ一つやってみるのもおもしろいですね。
これは福音館書店の『みるずかん・かんじるずかん』シリーズの<銀の本>(宇宙、科学技術・文化・歴史)の中の一冊、「さて、・・・あいさつってなんだろう」という最後の4ページにわたる解説も読みごたえたっぷりです。