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がっこうだってどきどきしてるの表紙画像

『がっこうだってどきどきしてる』
アダム・レックス 文  クリスチャン・ロビンソン 絵
なかがわちひろ 訳

WAVE出版

新しいぴかぴかの建物が完成しました。ドアのうえに「がっこう」と書いてあります。

「そうか、ぼくはがっこうなんだ。」建物はつぶやきます。でも生まれたばかりの建物は学校がどんなところかわかりません。

一番初めにやってきたのは用務員のお兄さんでした。最初、自分はこの用務員さんのおうちになるのかな、と学校は思いました。

「ちがうよ。きみはがっこうだもの。じきにこどもたちがくるよ。」といわれ学校はおどろき、心配になりました。どんな子どもたちが来るのかな、子どもたちは自分のところへ来てなにをするのかな。

いよいよ新学期が始まり大勢の子どもたちがぞくぞくとやってきました。そのにぎやかな様子に学校はますますドキドキ。

いろんな子がいます。みんな校庭で元気に遊び、教室に入って自己紹介、お昼ごはん、形の勉強、お絵かき・・・。3時になるとみんなおうちへ帰っていきました。不安だった一日目がようやく終わり、学校もホッとしています。

3時半、用務員のお兄さんが再びやって来てお掃除です。学校は用務員さんに一日の報告をし、「あのこたち、あしたもまたきてくれるといいなあ」ともじもじしながら言いました。また少し不安になって来たようです。

大丈夫、子どもたちは毎日やってきて学校がどんどん好きになると用務員さんは学校を励まします。そして学校ほどすてきな建物はないよ、と屋上で夕陽をながめながら懐かしそうに話すのでした。

学校くん、明日も子どもたちをよろしくね。

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