本のしょうかい
『ゆき、まだかなあ』
マーシャ・ダイアン・アーノルド 作 レナータ・リウスカ 絵
江國香織 訳
光村教育図書
あなぐまが空を見上げていました。「冬なのにまだ雪をひとかけらも見ていない」とあなぐまはハリネズミに話します。
ハリネズミはふる時にはふるから、待っていようといいます。でも待ちくたびれていたあなぐまはおなべややかんをスプーンでたたいて、空に向かって雪をふらせて、と大さわぎ。
さわぎにおどろきうさぎ、ハタネズミ、オポッサムがやって来ました。空に石を投げて雲にあなを開ければ、雪が落ちてくるかも、と提案したのはうさぎ。みんなで石を投げ上げます。
ところが石は落ちて来ましたが、雪は落ちて来ません・・・。(あたりまえ!)次にハタネズミが特別な雪のダンスをすればいいというのでみんなでおどります。でもやっぱり雪はふっては来ません。
今度はオポッサムのおススメ、それはパジャマをうしろまえに着てねること。あなぐまは自分のパジャマだけでなく、へやのたなの本もぬいぐるみもランプもかべにかけてある絵もみんなひっくり返して寝てみました。
すると、なんと雪が!!と思ったら4人の友だちが屋根の上からお砂糖をまいていたのでした。あまーい雪!そしてやさしい友だち!
5人はもう待つしかない、とあきらめて待って待って、疲れ果てて眠ってしまいます。その間に・・・。
『しんとしずかな、ほん』『にぎやかな!ほん』のアーノルドさんとリウスカさんの新しい作品、翻訳も同じく江國さんです。動物たちのかわいらしさが何とも言えません。