
本のしょうかい

『ふまんがあります』
ヨシタケシンスケ 作
PHP研究所
「おとなってズルいんじゃない?」女の子がこれまで不満に思ってきたことを一気にお父さんにぶつけています。
どうして子どもだけ早く寝なくちゃいけないのか、子どもがお風呂に入る時間を大人が勝手に決めるのはどうしてか、なぜ弟が悪いのにわたしばっかりおこられるのか・・・女の子には不満がいろいろあるのです。
おとうさんは女の子のたくさんの不満に対して「それはね・・・」と一つ一つ理由を説明していきます。
女の子のこどもらしい不満とお父さんの大人に都合よい、でもとってもユーモラスな弁解。お父さん、ちょっと苦しそう。女の子がんばれ!おとうさんもしっかり!!ふたりのテンポの良いやりとりを声援したくなってきます。
そうして最後に今度はお父さんが女の子に不満をぶつけると女の子は・・・。さすがにおとうさんの子ども、女の子からはお父さんに負けないくらい愉快な答えが返ってきて思わず拍手です。
子どもの気持ちや大人の思いをいつも上手に伝えてくるヨシタケさんの作品は何故かどれも心がほんわかしてきていいなぁ。