本のしょうかい
『アルド・わたしだけのひみつのともだち』
ジョン・バーニンガム 作 谷川俊太郎 訳
ほるぷ出版
ひとりでいることが多いわたし。でもわたしにはひみつのともだちがいます。
わたしにしか見えないし、わたししか話すことができないけれど、とても頼りになる大切なともだち、アルド。悲しい時、さびしい時、困った時、いつでも私のもとへ飛んできてくれるアルド。
わたしは時々アルドのことをすっかり忘れてしまうこともあるけれど、ほんとにつらい時にアルドはちゃんとわたしのところへ来てくれるのです。
心の中にともだちを持つことで強くなれるのだよ、というバーニンガムさんからのメッセージが切なく伝わってくる絵本です。
わたしたち大人にも、見えない自分だけの友だちに支えられてさみしさ、つらさを乗り越えてきた子どもの時がありました。でもいつのまにかその友だちも消えて忘れてしまう・・・。それが成長したということなのかもしれません。
巻末の谷川俊太郎さんのあとがき、心に響いてきます。