
本のしょうかい

『馬車でおつかいに』
ウィリアム・スタイグ 作 せたていじ 訳
評論社
8月のある暑い日、畑でできた野菜をいっぱい積んで馬車で町の市場へ出かけるブタのパーマーさん。馬車をひくのはロバのエベネザーじいさんです。
8時に町へ着き、10時までには野菜もすっかり売り切れ、ご機嫌のパーマーさんは家族みんなにお土産を買って、家路を急ぎます。早くみんなの喜ぶ顔が見たい!この調子なら3時までには家に帰れるゾ。
ところが、大雨が降り雷が落ち、木が倒れ馬車を一撃。さてどうしたものか、大木をどかすにはどうしたらいい?エベネザーじいさんと頭を抱えますが、パーマーさんはお土産に買ってきた道具箱からノコギリを取り出して・・・。
馬車もなおって、さて早く家族のもとへ、と思ったらおトシのエベネザーさんがヨタヨタし始めて・・・。そこでパーマーさん、エベネザーさんを荷台に乗せて自分が馬車を引っ張ることにしました。目指すは我が家、ところがまたまた・・・。
帰り道、次から次へ起こる災難に知恵と勇気で果敢に立ち向かうパーマさんとちょっと頼りないエベネザーさんコンビの楽しいおつかいのおはなし。スタイグさんのお馴染みのタッチの絵と瀬田貞二さんのことば、言いまわしがほのぼのと懐かしく感じられ読みごたえたっぷりの絵本です。