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ボタ山であそんだころの表紙画像

『ボタ山であそんだころ』
石川えりこ 作・絵

福音館書店

ボタ山って知っていますか。ボタとは石炭を掘り出す時に出た石や土のことです。捨てられたボタがつもってできたのがボタ山です。

このお話ではボタ山を舞台にした小学校三年生の時のわたしとけいこちゃんの思い出、炭鉱の町での忘れられない日々がつづられていきます。

石川えりこさんの手による迫力ある鉛筆画がすばらしい!たくさん並ぶ黒い豆炭、目の前にそびえる黒いボタ山、真っ黒で深いうねうねとした泥の川、濃淡を使い分けたモノクロの世界からはその時々のわたしとけいこちゃんの気持ちまでもがありのままに伝わってくるようです。

仲良くなった二人でしたが、やがてけいこちゃんは炭鉱で起こった爆発事故で町を去ることになります・・・。どんな時もどんな状況でも子どもは元気にたくましく育っていくのだな、と大人も勇気づけられる作品。たった一つ、色をほどこされたピンク色の定規が二人の友情の架け橋となりお話にも色を添えてくれています。

「父母や祖父母の生きてきた時代や育ちを知ることは、子どもが自分の今を感じ、生きる気持ちと力を養い育てることに結びつきます・・・・。この絵本は、働く、手伝う、友だちとあそぶことなどの実生活にもとづいた“くらし”を、子どもに語りかけます。」(本カバーの松居直さんのことばより)

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