
本のしょうかい

『おかあさん だいすきだよ』
みやにし たつや 作・絵
金の星社
ぼくはおかあさんがだいすき。おかあさんだってぼくのこと、もちろんすきだよね?
でも、おかあさんはいつもぼくのことおこってばっかり。「はやく!はやく!」「いいかげんにしなさい!」「ちゃんとしなさい!」「しょうがいないわね!」「いつもそうなんだから!」「なんかい いえば わかるの !」・・・
ぼくは叱られたくて失敗しているわけじゃないのになぁ。「こんなにどろだらけにして!せんたくもの たいへんでしょ!」のかわりに「あははは・・・どろだらけ たのしかったでしょ いっぱい あそんで よかったね」 っていってくれたら、もっとおかあさんのことだいすきなのに・・・。
ぼくは叱られるたびにこんな風に思っているんです。でもでも、叱られてもなんでも、やっぱりおかあさんのことがだいすきなぼく。
大人たちは自分の都合や気分でこどもたちを叱ってしまうことが多々ありますけれど、どんなに叱られてもこどもたちはおかあさんが大好きなのだ、ということを改めて教えてくれる、みやにしたつやさんの作品です。この本を読むと、おかあんさんたちはページをめくるたびにドキッとしたり、忘れてしまっていた自分の子どもの頃の気持ちを思い出したりするはず。さぁ、おかあさんたち、こどもに「ごめんね」とすなおに謝ってしまいましょう。そしてみやしたさんが描くおかあさんのように「おかあさんもきみのことが大好き!」とこどもを抱きしめてあげましょう!!大人におススメの一冊です。