
本のしょうかい

『桜守のはなし』
佐野藤右衛門 作
講談社
「桜は守りをしないといけない木なんです。手いれではあきません。」「たいていの人は、桜をみるのは1年のうちで、満開のとき3~5日とちゃいますか。せやけど、のこりの360日が桜にとってはたいせつなんです・・・」
こう語る作者の佐野藤右衛門さんは天保3年(1832年)より、植木職人として京都仁和寺御室御所に仕える“佐野藤右衛門”の十六代目。十四代目から日本各地の名桜の保存につとめる「桜守」を継承している桜の専門家です。
ここでは桜守の一年間の仕事がたくさんの桜の写真と共にわかりやすく解説されています。
四季折々の桜の様子、桜守の七つ道具を知り、藤右衛門さんの桜への思いに触れると、満開の桜の美しさがよりいっそう心にしみてくるはずです。
今年のお花見は例年よりもちょっと深いものになりそうです。