
本のしょうかい

『だって』
石津ちひろ 作 下谷二助 絵
国土社
お母さんはいつも言います。「どうして ごはん おかわりしないの」
お母さんはいつも聞きます。「どうして おふろが きらいなの」
お母さんはいつも怒ります。「どうして ピアノの れんしゅうを しないの」
それに対してこどもがまず口にするのは「だって・・・」
この絵本では「だって」のあとのいい訳を言葉ではなく絵で示しています。こどもにはこどもなりの理由があって、それがとっても想像力豊かな理由なので、なるほど、と感心してしまいます。
そして最後にこどもからお母さんへの逆襲があります。するとやっぱりお母さんも「だって・・・」と反応するのでした。
石津さんと下谷さんの絶妙なコンビによる楽しい絵本です。カバーにあるこの作者二人の会話もなかなか深いものがあります。