
本のしょうかい

『ぐるんぐるんつむじかぜ』
アーノルド・ローベル 作 ふしみみさを 訳
ほるぷ出版
さわやかな夏の午後、いろいろな人たちがすがすがしい空気をすいながら楽しそうに歩いています。お散歩しているのは手回しオルガン弾きとおサルさん、ふっくりだんなとほっそりおくさん、うばとあかちゃん、市長とおくさん、本を読む紳士とネコを抱く紳士、船乗りじいさんとオウム・・・たくさんの人や動物が登場します。おうさまとじょおうさまも姿を現しました。なんとのどかな光景でしょう。
そこへ突然気味悪い黒い雲がやってきて空をおおいます。そうしてつむじ風が吹きつけてきて何もかもがひっくり返ってしまいテンヤワンヤ。
手回しオルガン弾きとおサルさんはどうなった?ふっくりほっそりコンビのふうふは?お気に入りのシルクハットがつぶれてしまったのは市長さん、すごいスピードで本のページをめくられた紳士、一方「こわがらなくてもだいじょうぶ。」と可愛いネコをなだめる紳士・・・おうさまとじょおうさまの落ち着きぶりはさすがです。
そして気がつくとつむじ風は去り、みんなは洋服のほこりを払ってまた午後のお散歩を楽しむのでした、何事もなかったかのように。
つむじ風にやられたみんなの様子を描いたロベールさんのさかさ絵は20ページにわたります。そのひとつひとつのさかさ絵をじっくり味わいながらどうぞ。
ところでつむじ風ってどんな風?竜巻との違いも是非調べてみましょうね。