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本のしょうかい

にぎやかなほんの表紙画像

『にぎやかなほん!』
デボラ・アンダーウッド 文   レナータ・リウスカ 絵
江國香織 訳

光村教育図書

わたしたちはいろいろな音に囲まれて生活しています。聞こえてくる音、意識して聞く音、聞こえることが当たり前になっている音、耳には届いているはずだけれど、気づかずに聞き流してしまっている音、そしてあまり聞きたくないなと思う音。

さて、「このよには たくさんの おとがある」ではじまるこの『にぎやかなほん』の中につまっているのはどんな音?

“がっこうにつくまでつづくうたごえ”、“ホームランのおおさわぎ”、“はくしゅやかんせい”、“パレードのにぎにぎしさ”、“はなびのおと”、など楽しそうで聞きたい、聞きたいと思うにぎやかな音。

でも静かな時に出してはいけない、出したらはずかしいにぎやかな音もありますね。デボラさんはこんな場面を紹介しています。“みんなが しずかにしているときの だれかの げっぷ”、映画館で“おかしの つつみがみが たてる おと”、“としょかんで ビーだまを ばらまいちゃったときの おと”。内緒でクッキーをポリポリ散らかしながら食べているところへやってきたママを前に“みみをふさぎたいくらい おそろしい しずかさ”ママの顔色を上目遣いで伺うウサちゃん・・・。

子どももおとなも、そうそう、と思い当たる日常の場面を、デボラさんの文とレナータさんの描く愛らしい動物たちがいろいろな仕草、表情で優しく語ります。

デボラさんとレナータさんコンビのもうひとつの作品『しんとしずかな、ほん』(こちらの訳ももちろん江國さん)もおススメです。

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