こんな本 あんな本

本のしょうかい

さるとかにの表紙画像

『さるとかに』
神沢利子 文    赤羽末吉 絵

銀河社

柿のたねを拾った猿とおむすびを拾った蟹、おむすびを食べたくてしかたのない猿。「かにどん かにどん むすびは たべて しまえば それきりだが この たねを うえて おくと、でかい きに なって、うまい かきが どっさり とれるぞ。」ご存知のようにこのおはなしはおむすびと柿の種の交換から始まります。

やがて実をつけた柿の木、ところが蟹は木に登れません。そこへまたまた猿がやってきて「もいでやろう。」と言いながら美味しい柿を自分でむしゃむしゃと食べてしまいます。そして蟹には青くて硬い柿を投げつけ、蟹の甲羅はぺしゃり。つぶれた腹から小さな子蟹どもが後から後から生まれてきました。

ここからはもうおなじみ、子蟹たちが猿を相手に親の仇打ちです。蜂、栗、牛の糞、大きな臼、みんなが力を合わせて猿退治。

猿蟹合戦を題材にしたお話は地方によってタイトル、登場するものも様々です。この神沢さんのお話では助っ人になってくれる仲間に子蟹たちがきび団子をふるまう場面もあり、桃太郎に似ています。

神沢さんのテンポよい文、そして赤羽さんの迫力ある絵が一体となって昔話の世界が目の前に広がっていきます。見開きいっぱいに描かれた猿、そして蟹。ダイナミックな構図、色使いの見事さには圧倒されます。赤羽さんは51歳の時に『かさじぞう』でデビューし、後に国際アンデルセン大賞・画家賞に輝く日本を代表する絵本作家・絵本画家です。

矢印バックナンバー

▲このページのトップへ
84O d y ],[ jp" ( "