こんな本 あんな本

本のしょうかい

よるのいえの表紙画像

『よるのいえ』
スーザン・マリー・スワンソン 文   ベス・クロス 絵
谷川俊太郎 訳

岩波書店

本の見開きいっぱいに黒と白と黄色だけで描かれた美しい夜の世界が広がります。

クロスさんの描くその美しい絵に添えられているのはマザーグースが原点となっているというスワンソンさんのやわらかな詩です。

「これは いえの かぎ。」家族みんなで夕方の犬のお散歩から帰ってきたところでしょうか。お父さんに手渡された鍵でおうちのドアをあける女の子。もう太陽は沈みかかり、「あかりは べっどを てらしている。」「べっどの うえには いっさつのほん。」

女の子は着替えて本を開きベッドの上へ。「そのほんの なかで とりが とぶ。」女の子はいつの間にかその本の中の鳥に乗って夜の世界へ。読み手の私たちも美しいことばと絵に導かれ、女の子に導かれこの夜の詩の世界へ。そしてたどり着いたのは・・・

本を閉じた時、だれもが優しい気持ちになっている、そんな一冊です。

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