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本のしょうかい

すってんてんぐの表紙画像

『すってんてんぐ』
木曽秀夫 作・絵

サンリード

ずっとずっとむかしから山の神様とし活躍していたてんぐどん。自慢のうちわをひとふりすれば、村のみんなは大助かり。日照りの時には雨雲呼び寄せ、はやり病は追い払い、みんなから有り難がられていたのだけれど、お供え物のご馳走でお顔はいつもつやつやだったのだけれど・・・。

となり山にお宮ができてから、どうしたものかみーんなお願いごとはお宮さんへ行くようになって、てんぐどんは食べて行かれなくなりました。つまり仕事を失ってしまったのです。お顔も青くやせ細るてんぐどん、これは困ったと山を下り町へ仕事を探しに出かけて行きます。

町ではひとびとがいろいろな仕事をしています。もともと神様だったてんぐどん、仕事のおぼえはとっても早いのです。左官屋さんをかわきりに畳屋さん、豆腐屋さん、傘屋さん、髪結い、呉服屋さん、染物屋さん、籠や、看板屋さん、刀鍛冶、石屋さん、ガラス吹き、次から次へといろいろな仕事に挑戦するのですが、どれもうまくいきません。どうしてだと思いますか。長いお鼻がネ。でもね、てんぐどん、最後にぴったりの仕事が見つかって元気いっぱい、さてその仕事とは?

仕事を探して奮闘しては失敗を続けるてんぐどんのようす、そして江戸の町のようすを木曽秀夫さんがユーモアたっぷり楽しく描いています。

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