
本のしょうかい

『買物絵本』
五味太郎 作
ブロンズ新社
「これは(お金で何を買うことができるか)という考察の絵本です。」こんな五味さんのことばで始まるこの絵本は暮らしの中のお金・買物について考えてみたくなる一冊です。
お金で買えるものはたくさんあります。そして欲しいと思って買ったものからまたたくさんの買える?ものが生まれてきます。一つの買物からドンドン広がっていく副産物。(有り難くない副産物も満載です。)どのページも五味さん独特の楽しくピリッとしたスパイスが効いています。
例えば“お金でお菓子を買う → おいしさ たのしさ うれしさを買う → ついでに虫歯も買う → さらに虫歯の治療を買う”とか、“お金でらくちんを買う → いやなことは他人まかせの のんびりを買う → 時間が買えてひまが買える → つまり「そのひまに仕事ができる時間」を買える。”とか・・・。
読んでいくうちに「そういうことならこの買物はしないほうがいいかな」と思うようなものも出てきますよ。大人には耳の痛い買物の例ばかりかもしれません。
そして最後のページにはまた五味さんらしいユーモアたっぷりのアンケートがついています。先ず中身をじっくり読んでアンケートに「はい」「いいえ」で答えて みましょう。是非是非親子でどうぞ。