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本のしょうかい

かぜはどこへいくのの表紙画像

『かぜは どこへいくの』 シャーロット・ゾロトウ 作
ハワード・ノッツ 絵 松岡享子 訳

偕成社

一日おともだちと庭で遊び、梨の木の下でつめたいレモネードをのみ、草の上に寝転んでお日さまの日をいっぱい浴びて、寝る前にお父さんが本を読んでくれる・・・男の子のおだやかな、いい一日。

眠りに就く前、今度はお母さんが一緒です。男の子は次々におかあさんに子どもらしい、素朴な質問をします。どうしてひるはおしまいになるのか―よるがはじめられるように。かぜはやんだらどこへ行くのか―とおくへふいていってまたべつの木をゆらす。山はてっぺんまでいったらどこへいくのか―またくだって、谷がはじまる。坊やの疑問に対してひとつひとつ実に見事に、優しく丁寧にこたえるおかあさん。本当にステキな答えをスラスラと出すおかあさんには感心します。おかあさんは終わったように思えるものも必ず違った形で始まっていく、次につながっていくのだと坊やに教えるのです。親子の対話がとてもいい感じ。

作者のシャーロット・ゾロトウさんは80以上の作品を生み出しています。 『いつかはきっと』『パリのおつきさま』『ウサギさん手伝ってほしいの』・・・兄弟、姉妹、おとうさん、おかあさんをテーマにしたものも多く、どれも温かく心に響くおはなしです。

この『かぜはどこへいくの』の原題は『When the Wind Stops』。とても気に入ったぼうやとおかあさんのやりとりを最後にご紹介します。「みちは、ずっと いって、みえなくなったら、どこへ いくの?」「そのまた むこうで、べつの子が みていて、あ、あそこから みちが はじまったなって おもうのよ。」うーん、すてき!!

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