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わにのなみだはうそなきなみだの表紙画像

『わにの なみだは うそなき なみだ』
アンドレ・フランソワ 作  ふしみみさを 訳

ロクリン社

ある日、坊やが両親の前で泣いているとそれはうそ泣きだろうと疑われ、お父さんはうそなきのことをヨーロッパでは「わにのなみだ」というのだと教えてくれます。

その理由を知るために、なんと家族でワニを捕まえに船でエジプトへ行くと言い出しました。ワニを捕まえるのは簡単だと言うお父さん。

細長い木の箱を持っていき、エジプトに着いたらなぜか帽子とラクダを買い、ピラミッドのてっぺんに上るとナイル川で水浴びしているワニが見える・・・。

そしてお父さんのことばどおり、一家はワニをたやすく手に入れることができました。捕まったワニはお母さんワニと涙のお別れをして、小鳥と一緒に坊やの家へやってきました。

ワニとの暮らしは案外ふつうでした。ワニはなかなか役に立つ動物です。歯磨きの時だけはみんなとはちょっと違っていましたが。

そうしているうちにワニが涙を流す現場を見るときがやってきました・・・。

アンドレ・フランソワさんが描くお話の中のワニは、貪欲で怖いというよりは、のんきでちょっと気弱そうでチャーミング、親しみのある緑色のかわいいワニさんです。

ワニの体形に合わせた細長い形の絵本、それでもしっぽが描き切れず裏側に続いていて、しっぽの先には歯ブラシ役の小鳥さんが・・・。

訳者のふしみみさをさんは「わにの歯ブラシ」のページが特におすすめで、何度見ても笑ってしまうとか。確かに!

フランソワさんのセンスがきらりと光る一冊です。

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