
本のしょうかい

『十二支のお雑煮』
川端 誠 作
BL出版
元旦の朝がやってきました。十二支の最初の登場動物、ねずみたちが日の出の前に井戸で水を汲んでいます。これは年の一番初めに汲む若水、お雑煮を作るための水です。
初日の出のあと、十二支たちが一堂に会します。十二組の動物夫婦が正装しかしこまって並びご挨拶、「あけましておめでとうございます。」
それからみんなでおせち料理をいただきます。そのあとはそれぞれが思い思いのお正月らしい時間を過ごします。
ねずみは年神さまに挨拶をし、うしは初もうで、とらはまだおせち料理とお酒に舌つづみ、うさぎは羽根つき、たつは凧と一緒に空の上、双六遊びをするのはへびたち、こまや福笑い、百人一首、書初め・・・、お正月の楽しい遊びが続きます。
台所で一生懸命働いている動物もいます。いのししが焼いてくれたお餅でさるが12種類のお雑煮を完成させました。
丸いお餅、四角いお餅、すまし仕立て、みそ仕立て、お餅と一緒に入れる具も様々です。あなたのおうちではどんなお雑煮を食べますか。
川端誠さんのお馴染みの版画でくり広げられる、めでたさと楽しさがいっぱいのお正月の絵本です。
表紙には十二支の面々とお雑煮の材料がにぎやかに描かれ、お正月気分が一層盛り上がります。